アパートの外壁塗装の費用相場は?入居者への配慮と進め方も解説

アパートの外壁塗装は、自宅の塗り替えと違い、多くの入居者が暮らしている状態で工事を進める必要があります。
外壁の劣化を放置すると、建物の傷みが進み、資産価値と入居率にも影響しかねません。
そこで本記事では、外壁塗装を検討すべきタイミングや費用相場、入居者への配慮などについて解説します。
一軒家と比較して施工の規模は大きくなり、工期も長くなるため、計画的に準備を進めておきましょう。
アパートの外壁塗装が必要な理由は?

賃貸経営の面から見ると、外壁塗装が必要な理由は「建物を守る」ことと「入居者を呼び込む」ことの2つです。
外壁は建物の印象を決める部分でもあり、修繕の遅れは資産価値にも関わります。
それぞれ順に説明します。
建物の劣化を防ぐ
外壁の塗膜は紫外線や雨から建物を守っており、劣化を放置すると建物自体が傷みます。
そのため適切な塗り替えを行うことは、資産価値を維持することにつながります。
一方で修繕を先送りするほど工事範囲が広がりやすく、費用もかさみやすいです。
外観を良くする
外壁を塗装することで、アパートの外観を良くする効果もあります。
またアパートの外観がキレイであれば入居者にもポジティブな印象をもってもらいやすいです。
アパートの外観を良くすることで、間接的に入居率の向上にも貢献する可能性があります。
アパートの外壁塗装を検討するタイミングは?

アパートの外壁塗装は、以下のタイミングで検討しましょう。
・経年劣化したタイミング
・外壁の劣化を確認できたタイミング
・大規模修繕や繁忙期を考慮したタイミング
それぞれ詳しく解説します。
経年劣化したタイミング
一般的にアパートの外壁塗装は、前回の塗装から10〜15年が経過した頃がタイミングと言われます。
ただしあくまで目安であって、建物の立地環境や前回使用した塗料によっても適切なタイミングが変わります。
外壁の劣化を確認できたタイミング
外壁の劣化を確認した場合も、外壁塗装を検討するよいタイミングといえます。
たとえば下記のような劣化のサインを確認できたら、外壁塗装を検討しましょう。
・色あせ
・チョーキング(外壁を触ったら手に白い粉が付く現象)
・ひび割れ
・苔や藻の発生
・目地の隙間 など
上記のような劣化のサインが出ていたら、年数が浅くても塗装を検討すべきタイミングといえます。
大規模修繕や繁忙期を考慮したタイミング
アパートの大規模修繕を行ったり入退去の繁忙期から逆算してタイミングを考えることも重要です。
大規模修繕と同時に行えば足場の設置など共通している工数を節約できるうえ、一度の施工で多くの箇所をメンテナンスできます。
また進学や転勤の時期など、入居者の入れ替わりが激しいタイミングを狙うことで、内見対応と工事対応が重なるリスクを減らせます。
アパートの外壁塗装にかかる費用相場と変動する要因は?

アパートを外壁塗装する際にかかる費用相場は、120〜500万円ほどです。
なぜこれほど金額に大きな差があるかというと、下記の要因が挙げられます。
・アパートの階数
・使用する塗料のグレード
・現場周辺の環境
どういうことか、詳しく解説します。
アパートの階数・大きさ
塗装する面積が広くなるほど塗料も多く必要になり、工数もかかるため費用が高くなりやすいです。
そのため、3階以上あるアパートや2階建てでも建物が大きくて塗装面積が広くなる場合は、外壁塗装にかかる費用が高くなります。
建物そのものが広かったり3階以上ある建物を塗装したりする場合もある点が、一軒家とアパートの大きな違いといえます。
使用する塗料のグレード
塗料のグレードによっても、外壁塗装の費用が大きく変わってきます。
一般的には耐用年数が長く機能性に富んだ塗料ほど、費用は高くなります。
参考までに、一般的な塗料の費用相場をご紹介します。
・シリコン塗料:2,000~3,500円 / 平方メートル
・フッ素塗料:3,000~4,800円 / 平方メートル
・無機塗料:3,500~5,500円 / 平方メートル
塗料ごとに特性が異なるため、どの塗料で外壁を塗装するかどうかは業者と相談してみてください。
現場周辺の環境
アパート周辺の環境によっても、外壁塗装にかかる費用が変動する場合があります。
たとえば下記の場合は、費用の上昇要因となります。
・隣家との隙間が狭く、特殊な足場を設置する必要があったり厳重な臭い対策をしなければならなかったりする
・作業用車両を駐車できるスペースがなく、離れた場所に駐車したり交通誘導員を配置したりする必要がある
・日陰の部分が多くて多湿になりやすいため、コケやカビが発生しにくい塗料を使用しなければいけない
このような場合は、相場よりも外壁塗装にかかる費用が高くなりやすいです。
アパートの外壁塗装に使う塗料の耐用年数は?

ここでは、外壁に使う代表的な塗料の耐用年数を紹介します。
外壁の場合の耐用年数は、次のとおりです。
・シリコン塗料:7〜15年
・フッ素塗料:12〜20年
・無機塗料:18〜20年
屋根の場合は、外壁より2〜6年ほど短い傾向にあります。
耐用年数の長い塗料は初期費用が高くなる一方、次の塗り替えまでの間隔が長くなり、修繕の回数を抑えられます。
アパートの外壁塗装にかかる工期の目安は?

アパートの外壁塗装にかかる工期は、工期は14〜21日が目安です。
ただし施工の規模や劣化の程度で日数に幅が出るため、入居者へ説明する際は少し長めに伝えたり予備日を設定しておいたりするとスムーズです。
たとえば、以下のような要因で工数は大きく変化します。
・アパートが大きい(戸数や階数が多い)
・屋根塗装など別の工事も同時に行う
・施工予定日の天気が悪く塗装ができない
・建物や現場周辺の環境が特殊で作業に時間がかかる など
工期はあくまで目安として、余裕を持ったスケジュールを組んでおくことが重要です。
アパートの外壁塗装で必要な入居者への配慮とは?

一軒家の塗装と違う大きなポイントが、入居者への配慮です。
入居者への配慮を欠くとクレームや退去につながり、工事費以上の損失になりかねません。
ここでは、気をつけたいポイントを説明します。
臭いと騒音への対策
特に足場の組み立てや解体、高圧洗浄は大きな音が発生しやすいです。
施工スケジュールは事前に伝えておきましょう。
また溶剤系の塗料は臭いが出やすいため、事前に入居者へ告知するか臭いの少ない水性塗料を採用したりすることがポイントです。
洗濯物とベランダの使用制限
塗装中は、ベランダに洗濯物を干せない日や窓を開けられない日があります。
室外機まわりで作業する日は、エアコンが使えない時間帯が発生する場合もあるため、その旨も事前に伝えておきましょう。
制限を受ける住戸と日程を表にして各戸へ配布すると、苦情が出にくくなります。
工事前の事前告知
入居者への工事の事前告知は、日程が決まったら早めに行いましょう。
開始日と終了予定日に加え、ベランダの利用制限や臭いが発生しやすい時期も書面で伝えることが重要です。
足場まわりの防犯対策
足場は外壁沿いに組まれるため「ベランダから侵入する人が発生するのではないか」と不安を感じる入居者が出やすくなります。
そのため、窓やベランダの施錠を徹底してもらうよう、事前の案内文に書き添えましょう。
業者にも、作業時間外にどのような防犯対策を実施する予定なのか、事前に確認することも大切です。
アパートの外壁塗装の事例
ここでは、橋本工務店が奈良県内で手がけた集合住宅の事例を紹介します。
物件の状況に近い事例があれば、アパートの外壁塗装を依頼する際の参考にしてください。
王寺町H様アパートの塗装事例
▼Before

▼After

外壁の目地のコーキングが劣化し、防水性と気密性の低下が懸念されていた事例です。
劣化したコーキングを撤去して新しく充填したうえで、外壁全体をスーパーラジカルシリコンGH3分艶(ペリウィンクルブルー)で塗装しました。
施工費はおよそ80万円、工期は約2週間でした。
奈良市のハイツの塗装事例
▼Before

▼After

外壁全体にチョーキングが見られ、屋根の劣化やコーキングの機能低下も進んでいた事例です。
大家様と入居者の協力を得て、入居者に配慮し、外壁には水性塗料、屋根には遮熱シリコン塗料を施工しました。
2階が柔らかい色合い、1階が落ち着きのある明るめのブラウンに仕上げております。
天理市の集合住宅の塗装事例
▼Before

▼After

築20年で、外壁と屋根の経年劣化への対応が必要だった事例です。
外壁には超低汚染リファイン1000Si(モカ)、屋根にはスーパーシャネツサーモ(トゥルーブラック)を使用し、外壁塗装と屋根塗装を実施しました。
以前の施工を評価していただいた結果、再依頼に繋がった事例です。
費用はおよそ700万円、工期は約2か月でした。
計画的にアパートの外壁塗装を進めよう

アパートの外壁塗装は、建物の資産価値を高めてより多くの人に入居してもらうために行うものです。
入居者が安心して暮らせるのはもちろん、より人気の物件にするためにも適切なタイミングで外壁塗装を行っていきましょう。




